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【脱髄疾患】ギランバレー症候群・シャルコーマリートゥース病【神経内科学】

「ギランバレー症候群・シャルコーマリートゥース病」についてまとめます。

 

 

 

 

ギランバレー症候群

 末梢神経で生じる炎症性のニューロパチー

脱髄型と軸索型がある 

 

・日本では欧米に比べ軸索型が多い

ウイルスなどの感染が原因となる

 

×アルコール多飲が原因である

×ビタミンB1欠乏によって起こる

×歩行可能まで回復する症例は25%以下である 

×変性疾患

 

《症状》

先行感染(主に上気道感染)を認め、発症1~3週間で急性末梢神経障害が出現する

 

 初期症状は四肢末梢の筋力低下と感覚異常

 

・感覚障害は軽度

・自律神経障害を合併(頻脈・不整脈・起立性低血圧・高血圧など)

 

4週までにピークを迎える

 

・下肢から上行する

重症になると

・呼吸筋麻痺

・球麻痺

・顔面神経麻痺(24-60%)

 

症状が止まってから2週間程度で、自然回復が始まる

 

誤嚥

・運動時痛

・自律神経障害:起立性低血圧

・拘束性換気障害

 

×深部腱反射亢進

×痙性麻痺

×温痛覚脱失

×高頻度に再発する ×再発と寛解とを繰り返す

×運動麻痺は一側性に進行する

×顔面神経麻痺から発症する

×筋力低下は体幹に初発する

×認知障害

×視覚障害

 

 

《所見》

・蛋白細胞解離:髄液所見がタンパク質量が増加するにもかかわらず細胞数が増加しない

 

×頚髄MRI検査で髄内信号異常を認める

×末梢神経の連続刺激でM波の振幅が漸増する

×末梢神経刺激で誘発されるF波の潜時が短縮する

×血清CK値(心筋梗塞筋ジストロフィー

 

《EGOSスコア》

機能予後を予測

・発症年齢

・下痢の先行

・Hughesの機能グレード尺度(入院2週後)

 

 

《治療》

血漿交換

免疫グロブリンの大量投与 などが有効

 

 

・体位排痰

・急性期は廃用症候群を予防する

・回復期は過用性筋力低下に注意する

・訓練中の不整脈に注意する

 

×γ-グロブリン大量療法中に運動療法は行わない

×ステロイドパルス療法が有効である(多発性硬化症

 

 

※軸索型は脱髄型に比べ予後不良

 

 

 

 

シャルコー・マリー・トゥース病

 

 

遺伝性の多発性ニューロパチー

・小児期に発症

 

《症状》

・四肢遠位筋の萎縮

・逆シャンパンボトル型の下肢筋萎縮(コウノトリ様脚)

・深部腱反射消失

・感覚障害(手袋・靴下型)

・ロンベルク徴候陽性

・神経伝導速度低下

 

×錐体外路症状

 

《治療》

・下垂足のために短下肢装具が必要

 

 

 

 

 

 

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【脱髄性疾患】多発性硬化症【神経内科学】

多発性硬化症についてまとめます。

 

  

 

多発性硬化症(MS)

 

中枢神経系における髄鞘の変性(脱髄)と、グリア細胞の増殖・硬化を生じる疾患。

 

・原因不明

・好発年齢:15~50歳

女性にやや多い

・高緯度地域(寒い地域)で多い

黄色人種より白色人種に多い

介護保険法の特定疾病の1つ

 

×免疫不全状態で発症しやすい

 

《症状》

増悪と寛解を繰り返しながら、徐々に悪化する

・視神経の脱髄が多い

・脊髄、脳幹、大脳、小脳でみられる

Uhthoff徴候:体温上昇により神経症状悪化

Lhermitte徴候:頸部前屈により頸部から脊椎、上肢・下肢に電撃痛が放散する

・有痛性痙攣(テタニー様痙攣・四肢強直性痙攣):

 

・視力低下、複視

・感覚異常

・運動麻痺

・構音障害、嚥下障害

・腱反射亢進

・過活動性膀胱

 

・運動失調

眼振

・外眼筋麻痺

・知能障害

・四肢強直性痙攣

・MLF症候群

 

 

※過労・温熱・感染・外傷・妊娠などにより増悪

 

《治療》

ステロイド(急性増悪期)

 

 

 

 

 

 

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筋萎縮性側索硬化症【神経内科学】

筋萎縮性側索硬化症(ALS)」についてまとめます。

 

 

 

筋萎縮性側索硬化症(ALS)

 

脊髄側索および前角細胞の脱落錐体路の変性が生じる疾患

・30~50歳代

男性に多く発症

・多くは孤発性

 

×脊髄後索の変性

×神経筋接合部の障害

×20歳代に好発する

 

《症状》

上位運動ニューロン障害と下位運動ニューロン障害を認める

・筋委縮:末梢から徐々に近位部へ

 

(上位運動ニューロン障害の症状)

・痙縮

・深部腱反射亢進

・病的反射亢進

・仮性球麻痺

・腹壁反射消失

 

×初期から腱反射は低下する

 

(下位運動ニューロン障害の症状)

・線維束性攣縮

・球麻痺症状

呼吸筋力の低下→胸郭ストレッチ

 

 

・歩行障害

・流涎(りゅうぜん):よだれをたらすこと

・易疲労

 

×口すぼめ呼吸

×錐体外路症状

×安静時振戦

×末梢神経伝導速度が低下(ギランバレー症候群など)

×筋固縮(パーキンソン病

×測定異常(小脳疾患)

×筋の仮性肥大(Duchenne型筋ジストロフィー

×認知障害

×筋の圧痛

×近位筋優位の筋委縮

×筋電図の低振幅電位

×筋生検上、顕著な壊死線維の存在

×間欠性跛行

 

陰性徴候

・感覚障害

・褥瘡

・膀胱直腸障害

・眼球運動障害

 

×車椅子利用者では褥瘡の発生に注意する

 

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脊髄小脳変性症【神経内科学】

脊髄小脳変性症についてまとめます。

 

 

 

 

脊髄小脳変性症(SCD)

 小脳を中心とした系統変性症を病理学的に統括した疾患群名。

・男女比は同じ

罹患率:30/10万人

介護保険における特定疾病

 

・痙縮

・運動失調

・嚥下障害

・構音障害

 

×発症初期から易転倒性

×有痛性けいれん

 

多系統萎縮症

脊髄小脳変性症の1つ(43%)

・中年以降に発症、生存期間:10年未満

 

オリーブ橋小脳萎縮症:小脳症状が主体

シャイ-ドレーガー症候群:自律神経障害が主体 (起立性低血圧・尿失禁など)

線条体黒質変性症:パーキンソン症状が主体

 

進行すると3疾患とも小脳症状・自律神経症状・パーキンソン症状を呈する

 

×発症早期の認知症

×視覚障害

×運動麻痺

×アテトーゼ

 

脊髄型

・フリードライヒ失調症

 常染色体劣性遺伝

後索症状による失調

 

 

・遺伝性痙性対麻痺

 

 

 

脊髄小脳型

 

 

・オリーブ橋小脳萎縮症

 

 

・シャイドレガー症候群

 

 

小脳型

 

・ホームズ型小脳萎縮症

 

・晩発性皮質性小脳萎縮症

 

 ×女性に多い

 

 

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【呼吸器疾患】小脳症状【神経内科学】

「小脳症状」についてまとめます。

 

 

 

小脳半球:協調的な運動

障害されると)協調運動が障害される

 

虫部 :歩行やバランス

障害されると)体幹失調が生じる

 

 

協調運動:動作に際して運動に関与する筋群が協同的に収縮し、効果的に起こる運動。

(固有感覚・小脳系・錐体路錐体外路が関与)

 

 

運動失調:随意運動における空間的・時間的な秩序や配列が失われた状態・効率不良

 

 

小脳症状

 

測定障害(ジストメリア):随意運動を目的の所で止めることができない現象

  (測定過少):目的まで達しない

  (測定過大):目的より行き過ぎる

テスト:鼻指鼻試験・指鼻試験・足指手指試験・踵膝試験・線引き試験

 

※運動麻痺・深部感覚障害・錐体外路障害でも認められる

 

変換(反復)運動障害:関節運動の切り替えが迅速かつ正確に出来なくなる

テスト:回内回外試験

 

・時間測定障害:運動を始めようとした時に開始が遅くなる

 

・協調運動障害

企図振戦:運動軌道が揺れて一定しない状態。目標に到達する前に激しくなる。

眼振:眼球が律動的に動く状態

・断綴性言語(爆発性言語)

・失調歩行(wide base gait)

・酩酊歩行(よろめき歩行)

・筋緊張低下

 

×ロンベルグ徴候

×手を握るとすぐには開けない:(筋強直性ジストロフィーにみられるミオトニア)

×深部感覚障害

 

 

・共同運動障害:運動の順序、組合せの調和が障害されたもの。

 

 

《Flenkel体操》

運動失調に対して、視覚を代償的に用いてフィードバック能力を高めて運動失調の軽減を図る。

 

《弾性包帯による圧迫》

 

《重錘負荷》

 

《PNF》

 

その他の運動失調

随意運動が円滑を欠く状態

 

《脊髄後索性》

・四肢失調(暗所で+)

ロンベルグ徴候+:閉眼するとバランスを崩す

・歩行:下を見て歩く

眼振:ー

 

 

《迷路性》

・四肢失調:ー

・ロンベルグ徴候:+ (足を広げて立つ)

・歩行:ふらつく(千鳥足)

眼振:+ 

 

※深部感覚は正常

 

 

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パーキンソン症候群(パーキンソニズム)【神経内科学】

パーキンソン症候群(パーキンソニズム)」についてまとめます。

 

 

  

パーキンソン症候群とは

 

パーキンソン病以外の原因で、パーキンソン病と似た症状(パーキンソニズム)を呈する疾患の総称。

 

※原因がパーキンソン病とは違うので、パーキンソン病の治療薬が効きにくいことが多い

 

《主な原因と分類》

薬剤性パーキンソニズム

脳血管性パーキンソニズム:特にラクナ梗塞の積み重ねにより生じる・脳血管性認知症と原因は類似

神経変性疾患:多系統萎縮症、進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症レビー小体型認知症・など

 

その他:正常圧水頭症・慢性硬膜下血腫

 

 

※(パーキンソン病と比較して)血管性パーキンソニズムで認めにくい症状

・突進現象、加速歩行

 

×感情失禁

×高血圧

×虚血性心疾患

×認知障害

 

ハンチントン舞踏病

尾状核被殻線条体)に委縮が起こる疾患

 

・家族性が多い(常染色体性優性遺伝

・中年以降に発症、10-15年で死に至る

 

《症状》

・舞踏様不随意運動

・知能低下

 

 

進行性核上性麻痺

視床下核黒質など、脳内の特定部位の神経細胞が減少することにより生じる

 

・中年以降に発症、4-7年で死亡

・性差無し

 

 

《症状》 

・眼球運動障害(注視麻痺・とくに垂直方向)

・歩行異常

・姿勢異常

ジストニア

・固縮

 

進行すると・・・

認知症

・嚥下困難

 

 

多系統萎縮症

脊髄小脳変性症の1つ(43%)

・中年以降に発症、生存期間:10年未満

 

・オリーブ橋小脳萎縮症:小脳症状が主体

・シャイ-ドレーガー症候群:自律神経障害が主体

線条体黒質変性症:パーキンソン症状が主体

 

進行すると3疾患とも小脳症状・自律神経症状・パーキンソン症状を呈する

 

 

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パーキンソン病【神経内科学】

パーキンソン病についてまとめます。

 

 

 

 

パーキンソン病

 

中脳黒質にあるドーパミンニューロン変性疾患。(特定疾病の1つ)

黒質緻密層のメラニン含有神経細胞の変性と減少

・男女比はない

・中年以降に発症(幅広い)

 

×大脳皮質の変性

×視床の変性

 

症状

初期症状は一側性で、徐々に増悪する

安静時振戦(4-6Hz・丸薬丸め運動)

固縮(鉛管様・歯車様)

無動(寡動)

姿勢調節障害(立ち直り反応障害)

・自律神経症状:便秘・神経因性膀胱・多汗・起立性低血圧・脂皮膚

・精神症状:抑うつ、知的障害

・仮面様顔貌

・小文字症

・歩行障害:前屈姿勢・突進様現象・すくみ足(frozen gait)・小刻み歩行・方向転換困難

・Myerson徴候:眉間を軽打し続けると、健常者ならば数回の瞬目反射が起き、慣れてくるが、パーキンソン病では継続する

 

3主徴:振戦・固縮・無動

 

×眼振

×ミオクローヌス

×病的反射

×運動時振戦(企図振戦)

×下痢

×反射性膀胱

×症状は左右対称性に発症する

 

薬物

・Lドーパ

ドーパミン受容体作働薬

 

副作用

・ジスキネジア:不随意運動

・Wearing off現象:薬の有効時間の短縮化

・on-off現象:服薬時間に関係なく症状が急変

 

 

 

ヤールの重症度分類

 

Ⅰ:片側のみの障害、機能低下はあっても軽微

Ⅱ:両側性または躯幹の障害で、姿勢反射障害はない

Ⅲ:姿勢反射障害の初期徴候がみられるが、ADLは自立

Ⅳ:歩行と起立保持には介助を必要としないが、高度ADL障害

Ⅴ:全面的な介助を必要とし、臥床または車椅子の生活

 

 

 

 

 

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