てんかん【精神医学】
「てんかん」についてまとめます。
概要
・20歳以前に発症が多い ・半数以上が20歳以前に発症する
(幼少期~思春期が最も多く、20歳以降減少、60歳以降再上昇)
×発症率は30歳代が70歳代よりも高い
×高齢になるとてんかんの発症率は低下する
×高齢発症は稀である
・性差ない(男性に多い) ×女性に多い
・睡眠不足は発作の誘因である(過労・過度の飲酒・ストレスなど)
・熱性痙攣からてんかんへの移行はわずか(約5%) ×半数以上
・病因は特発性と症候性に分けられる
×特発性てんかんは脳の器質的病変が特定できる
・発作の持続時間は後遺障害と相関する
・我が国の患者は約100万人と推定されている
×半数以上が遺伝性である
×遺伝素因はない (特発性てんかんの発症には遺伝素因の関与が大きいとされる)
×意識障害が必発する
×視神経膠腫(髄膜腫などでみられやすい)
×てんかん患者の自動車運転は生涯禁止されている(症状により判断される)
×発作が消失しても服薬は一生続ける
《高齢初発てんかん》
・症候性てんかんが多い(脳血管障害が最も多い)
・患者数は増加傾向 ×減少傾向
・部分発作を呈することが多い(特に複雑部分発作)
・てんかん重責状態に至ることがある
・抗てんかん薬が有効であることが多い
《主な症状》
・前駆症状
・意識障害
・低血圧
・健忘
+
・脳波異常(てんかん発作にみられて、失神にみられない)
×常にけいれんを伴う(発症時のみ)
《精神症状》
・粘着性
・爆発性
・不機嫌状態
・もうろう状態(複雑部分発作でみられる)
×疾病利得(解離性障害)
発作の症状による分類↓
全般発作
・発作の始まりから大脳全体を巻き込む発作
×発作開始時にてんかん放電が大脳半球の片側にとどまっている
・部分発作よりも治療によって抑制されやすい
・部分発作よりも予後が良い
欠神発作
小児期に突然数秒間、意識の消失のみがみられる発作
・学童期に発症することが多い
・過換気によって誘発される
×知的障害を伴う
×チアノーゼを伴う
×けいれんは一側上肢から全身に広がる
×突然死のリスクは強直間代発作よりも欠神発作の方が高い
若年性ミオクロニーてんかん
寝不足の朝、突然に顔面や上肢にぴくつきが生じて物を落とす。このときに意識消失はない。脳波で光過敏性を認める。
・光刺激で発作が誘発される
部分発作
×全般発作より治療によって抑制されやすい
単純部分発作
・意識障害を伴わない
複雑部分発作(精神運動発作)
突然の意識障害とともに口をもぐもぐしたり、手で自分の衣類をまさぐる動作(自動症)をする発作
《部屋を歩き回った際の対応》
・一緒に移動する
×体をゆする
×大声をかける
×割り箸を噛ませる
×室内に一人きりにする
疾患の原因による分類↓
全般てんかん
大脳全体から発作が始まる
West症候群(乳児けいれん)
発症のピーク:生後6ヵ月~1歳 ×3~5歳
Lennox-Gastaut症候群
・知的障害を伴う
部分てんかん
大脳の一部から発作が始まる
側頭葉てんかん
・複雑部分発作の多く
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