【血液疾患】貧血【内科学】
「貧血」についてまとめます。
貧血:全身の組織に酸素を運搬する血中のヘモグロビン量が減少した状態
・赤沈亢進
・心拍数増加
鉄欠乏性貧血
鉄の欠乏により起こる貧血
(ヘモグロビン産生量減少)
小球性低色素性貧血
《原因》
・腸管での鉄吸収不足
・鉄需要増大(妊娠・成長期)
・出血(鉄喪失):胃十二指腸潰瘍・痔・月経過多
鉄:胃酸の作用により吸収しやすい形となり、十二指腸で吸収される
《症状》
鉄欠乏のためヘモグロビン合成低下
《予後》
《頻度》
・20-40歳の女性に多い
悪性貧血
胃粘膜萎縮により内因子欠乏をきたし、ビタミンB12の吸収障害。
巨血芽球性貧血・神経症状をきたす。
・40歳以降、60-70歳代に多い
《原因》
・ビタミンB12摂取不足
・ビタミンB12吸収障害:小腸疾患、胃全摘出、萎縮性胃炎
・ビタミンB12利用障害、需要増大:妊娠、悪性腫脹
再生不良性貧血
骨髄における造血機能低下。
・女性に多い
《症状》
・造血機能低下→赤血球・白血球・血小板の減少(汎血球減少症)
・赤血球減少:頭痛・耳鳴り・めまい・倦怠感・心悸亢進・息切れ・蒼白
・白血球減少:感染抵抗減弱
・血小板減少:出血傾向
※エリスロポエチンは著しく上昇(赤血球を増やそうと頑張る)
・予後不良
多発性骨髄腫
骨髄異形成症候群
溶血性貧血
自己免疫的機序により抗赤血球抗体が生じ、赤血球寿命が著しく短縮し、生じる。
赤血球の産生は低下しない
※赤血球寿命:通常は120日
《原因》
・赤血球自体:遺伝性球状赤血球症
・赤血球以外:自己免疫性溶血性貧血
・不適合輸血(※Ⅱ型アレルギー)
《症状》
・貧血、脾腫、黄疸
・溶血→間接ビリルビン増加→黄疸
その他
腎性貧血
◆国試対策の参考書といえばコレ⇩
◆その他・参考書いろいろ⇩
◆動画でも解説しています⇩