【呼吸器疾患】閉塞性換気障害【内科学】
「閉塞性換気障害をきたす疾患」についてまとめます。
閉塞性換気障害とは
1秒率:70%未満
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは
慢性気管支炎もしくは肺気腫により、閉塞性換気障害が生じる疾患
《原因》
・(多くは)喫煙
《症状》
・息が吐きにくくなる(気管支壁・肺胞壁が脆弱)
・咳、痰
・動悸
・労作性呼吸困難(動くと息苦しい)
・体重減少(呼吸だけでもエネルギー消費)
×片肺に発症することが多い
《所見》
・1秒率が70%未満
・気道抵抗の上昇
・ピークフローの低下
・クロージングボリュームの増加
・残気量の増大 (機能的残気量の増加・全肺気量の増大)
・肺コンプライアンスの上昇
×機能的残気量の減少
×解剖学的死腔の減少
×全肺気量の減少
※ピークフローとは:努力呼気時の息の速さの最大値
※クロージングボリュームとは:肺全体に均一に空気が送り込まれているかを調べる検査
《リハビリ》
・口すぼめ呼吸
・呼気を遅くする ×速い呼気運動(エアードラッピングを起こす)
慢性気管支炎
慢性に経過する気管支の炎症
※呼気時は胸腔内圧が高くなるため気道が閉塞する(吸気時はわずかに空気の通り道がある)
・湿性咳嗽(痰を伴う)
肺気腫
肺胞壁の破壊的変化で終末細気管支から末梢の含気区域が異常拡大し、呼出能力喪失と呼気閉塞現象を起こす。
《症状》
・肺胞壁内毛細血管が減少する
×初期からチアノーゼが出やすい(進行してから)
×発熱
・乾性咳嗽(痰を伴わない)
《所見》
・肺の過膨張(ビール樽状胸郭)
・横隔膜の平坦化
・透過性亢進
・心胸郭比(CTR)の減少
・乾性ラ音(笛声音)
びまん性汎細気管支炎
細気管支領域にびまん性炎症を来す疾患
※びまん性:広範囲に広がっている
《原因》
・不明
気管支喘息
・季節の変わり目に発症することが多い
・夜間に起こることが多い
・肺気腫に移行することがある
※副交感神経優位の状態で発症しやすい
《症状》
×発熱
《所見》
・IgE上昇(Ⅰ型アレルギー)
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