「脳性麻痺」についてまとめます。
脳性麻痺(cereblal palsy:CP)とは
受精から生後4週までに何らかの原因で生じた、脳の非進行性病変に基づく永続的な、変化しうる運動機能の障害。
・満2歳までに発現
※生後4週以降に発症・一時的なもの・進行性のものは含まれない
×特定疾病
《原因》
・周産期仮死
・低体重出生
・核黄疸
《周産期における危険因子》
・緊急帝王切開による出生
・新生児仮死
・低血糖
×低カリウム血症
※周産期:妊娠22週~生後満7日未満
《GMFCS:脳性麻痺児の運動能力評価表》
・5領域88項目
・4段階評価(0~3)
・粗大運動の評価尺度
・健常5歳児であれば達成可能な項目で構成
・次に獲得すべき能力をItem Mapにより予測・検討できる
レベルⅠ:制限なしに歩く
レベルⅡ:制限を伴って歩く
レベルⅢ:手にもつ移動器具を使用して歩く
レベルⅣ:制限を伴って自力移動、電動の移動手段を使用してもよい
レベルⅤ:手動車いすで移送される
《合併症》
・精神発達障害
・運動発達障害
・てんかん
・視覚障害
・聴覚障害
・言語障害
痙直型
・全体の65%
・(両麻痺)上肢より下肢の障害が強い、
・(片麻痺)下肢より上肢の障害が強い
×(両麻痺)麻痺の強さに左右差はない
《症状》
・はさみ脚
・内反尖足
・両麻痺:体幹の側方動揺が大きい、足先から接地する、肩やや外転位
・両麻痺:肩甲骨内転位、肘屈曲位
・四肢麻痺児:脊柱側弯変形が生じやすい
両麻痺
・クラウチング肢位
×踵足
×外反母趾
×股関節外転位
×股関節外旋位
×痙直型四肢麻痺では出生時から筋緊張が高い
×股関節外転拘縮が生じやすい
×両麻痺では、麻痺の強さに左右差はない
×四肢麻痺では前腕回外拘縮が生じやすい(回内拘縮)
×四肢麻痺児では、中手指節間関節伸展拘縮が生じやすい(屈曲拘縮)
×(両麻痺)骨盤の回旋が大きい
アテトーゼ型
・全体の20%
《症状》
・アテトーゼ:不随意運動、精神的緊張で増強
・言語障害
・知的発達は正常に保たれることが多い
・ATNR、TLR、STNR、モロー反射、Galant反射
・下肢よりも上肢の障害が強い
・初期は低緊張
・成人以降の二次障害として頚椎症性脊髄症がある
×円背姿勢
失調型
小脳もしくは伝導路の障害
×トレンデレンブルグ徴候
×安静時振戦
固縮型(強剛型)
錐体外路の障害
×姿勢時振戦
弛緩型(無緊張型)
・スカーフ徴候:肩関節周囲筋の伸展性が亢進し、上肢を他動的に頸部に巻き付けるようにすると上腕がスカーフのように巻き付いて、頚部との間に隙間ができない状態
×後弓反張
混合型
2つ以上の種類が合併
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