「気分障害」についてまとめます。
双極性障害
・うつ病より遺伝的素因の関与が強い
・単極性うつ病より自殺率が高い
・気分安定薬が用いられる
・一卵性双生児の罹患一致率が高い(うつ病より)
×男性より女性が多い
×発症率は女性が2倍多い
×単極性うつ病より有病率が高い
×単極性うつ病より発症年齢が高い
×単極性うつ病より遺伝素因の関与が低い
×Ⅱ型では重度の躁状態がみられる
×同一個人では躁病相の回数はうつ病相の回数より多い
×うつ病より平均初発年齢が高い
躁病
・観念奔逸:考えが次から次へと浮かび、話の方向性も変わる
・抑制消失
・行為心拍:次々に何かしなければという衝動にかられ、落ち着きなく行動し続けるが未完成になる
・注意転導
・睡眠障害
・食欲亢進
×連合弛緩
×強迫行為
×思考散乱
×日内変動
・誇大妄想
・発明妄想
・血統妄想
・宗教妄想
うつ病
・身体疾患を有する患者でうつ病の有病率が高い
・女性に多い
・生涯有病率:4%
×男性に多い
×生涯有病率は約1%である
《双極性障害と比較》
・一卵性双生児の罹患一致率が低い
×有病率が低い
×平均初発年齢が低い
×有病率の男女差が小さい
×状況要因が誘因となって発症することが少ない
《治療・対応》
・急性期には休息をとらせる
・自殺しないように約束させる
・重要な問題の決定を先延ばしさせる
・抗うつ薬の副作用について説明する
・休養の重要性について説明する
・ゆっくりと静養することをすすめる
・病気が必ずよくなることを保証する
×うつ病であることを伝えずに伏せておく
×重要な事柄についての判断を促す
×重要な事項についての自己決定を促す
×未解決の重要事項の処理をすすめる
×自殺の可能性は話題にしない
×気晴らしを推奨する
《電気けいれん療法(電気ショック療法)》
・薬物療法が無効な場合や自殺の危険がある場合などに行う
×電気けいれん療法は効果がない
《薬物療法》
自殺企図に注意
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)、SNRI:汎用、副作用少ない
三環系薬物:有効だが、副作用が強い
×抗うつ薬は三環系薬物が最も広く用いられている
×症状の改善後には抗うつ薬を速やかに中止する
《症状》
思考障害・身体症状がある
・思考制止、思考抑制:些細なことにも決断に時間がかかる
・貧困妄想:「お金がなくなってしまい、もう生きていけない」
・罪業妄想:「取返しのつかない過ちを犯してしまった」「周囲の人に迷惑をかけている」
・心気妄想:「不治の病にかかってしまい、もう死ぬしかない」
・微小妄想:「自分は何の価値もない人間だ」
・激越症状
・早朝覚醒
・昏迷(意識は清明であるが、意志の発動性の低下によっていっさいの自発行動がなくなる)
・行動制止
・睡眠障害
・食欲不振
・胃腸障害
・体重減少
・易刺激性
・倦怠感
・頭重感
×行為心拍
×性欲亢進
×注察妄想
×被害妄想
×関係妄想
・「取り返しのつかない罪を犯してしまった」*
・「からだがだるくてしかたがない。今までの罰だ」
・「不治の病にかかってしまい、もう死ぬしかない」*
・「お金がなくなってしまい、もう生きていけない」*
・「頭が締めつけられる」
・「決められない」
・「迷惑をかけている」
・「周りが恐ろしい」
・何をするのもおっくうになる
・記憶力が無くなったと感じる
・些細なことの決断に時間がかかる
・自分の過ちでみんなに迷惑をかけたと思い込む
×理由もなく周囲が不気味に感じる
×自閉
×幻視
×途絶
×感情鈍麻
×帯続言語
×滅裂思考
×「いらいらする」
×「まわりから死ねと言ってくる。食事に毒を盛られている」
《仮面うつ病》
・身体症状が前景に出る
×作話症状が目立つ
×仮性認知症を呈する
×仮面様顔貌を呈する
×引きこもり傾向が強い
・不定愁訴が目立つ
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