「意識障害」についてまとめます。
意識清明:覚醒している状態でさらに自分自身と周りを認識できていること
覚醒障害
・覚醒(網様体賦活系)
《意識レベルの低下》
・傾眠:刺激をすれば覚醒し、指示に従うことができるが、刺激がなくなると眠ってしまう
・昏迷:強い刺激でないと覚醒しない状態。
・半昏睡:自発運動はほとんどなく、痛み刺激には逃避反応を示す
・昏睡:自発運動が全くなく、痛覚刺激にも反応しない
認知障害
・認知(大脳皮質)
・見当識障害:場所・時間への認識の障害
・せん妄:軽度の意識混濁に精神的興奮が加わり、異常行動がみられる状態
・もうろう:意識の範囲が狭まる状態
・錯乱:意識混濁・精神的興奮・幻覚・その他に伴う複雑な意識障害
意識障害の原因
・脳卒中、頭部外傷
・てんかんの複雑部分発作、欠神発作、強直間代発作、脱力発作
×てんかんの単純部分発作
・肝臓の機能不全(高アンモニア血症)
・せん妄(軽度ないし中等度の意識混濁)
×SIAS:意識障害の評価を含む
《その他原因》
・低酸素症
・尿毒症
・急性アルコール中毒
・低体温症
・高体温症、熱中症
・不整脈
・心不全
・低ナトリウム血症
・薬物中毒
JCS(Japan Coma Scale)
Ⅰ:刺激しなくても覚醒している状態
1:いまひとつはっきりしない
2:見当識障害がある
3:自分の名前、生年月日が言えない
Ⅱ:刺激すると覚醒する状態
10:普通の呼びかけで開眼する
20:大声や体を揺さぶることで開眼する
30:痛み刺激を加えつつ呼びかけを行うと、かろうじて開眼する
Ⅲ:刺激しても覚醒しない状態
100:痛み刺激に対して、払いのけるような動作をする
200:痛み刺激で少し手足を動かしたり、顔をしかめたりする
300:痛み刺激に反応しない
※見当識障害:時間・場所が分からなくなる状態
× 評価に計算が含まれる
× 音読の理解
※座位訓練:JCS1桁はOK、覚醒レベルの向上
※ギャッジアップはOK
※覚醒とパフォーマンスの関係
GCS(Glasgow Coma Scale)
開眼(eye)
E4:自発的に開眼
E3:言葉により開眼
E2:痛み刺激により開眼
E1:開眼しない
言葉(verbal)
V5:見当識あり
V4:錯乱状態
V3:不適当な言葉
V2:理解できない声
V1:発声なし
運動(motor)
M6:命令に従う
M5:痛み刺激部位に手足をもってくる
M4:四肢の逃避屈曲がみられる
M3:異常屈曲
M2:四肢伸展
M1:まったく動きなし
◆国試対策の参考書といえばコレ⇩
◆その他・参考書いろいろ⇩
◆動画でも解説しています⇩