「球麻痺・仮性球麻痺」についてまとめます。
球麻痺
延髄にある脳神経核が障害され、口・舌・喉の運動麻痺によって起こる症状
※舌咽神経(Ⅸ):舌咽の運動麻痺
※舌下神経(Ⅻ):舌の運動麻痺
※球:延髄の慣用語。延髄を外から見るとボール状に丸い
《症状》
・構音障害
・嚥下障害(固形物が飲み込みにくい)
・舌萎縮
・咽頭反射:減弱・消失
・軟口蓋反射:後期まで温存
・下顎反射:低下
・舌線維束性攣縮
※咽頭反射:咽頭後壁を軽くこすったときに軟口蓋が挙上する反射
※軟口蓋反射:左右の前口蓋弓を軽くこすった際、その側の軟口蓋が挙上する反射
※下顎反射(咬筋反射):腱反射の1つで、三叉神経由来の病的反射。(健常者では反射がないか軽度)
《代表疾患》
・筋委縮性側索硬化症
・ギランバレー症候群
・重症筋無力症
・延髄梗塞
・延髄出血
仮性球麻痺
球麻痺と同様の症状をきたす病態として、仮性球麻痺(偽性球麻痺)と呼ばれる。
両側性の皮質脊髄路の障害により生じる。
《症状》
・構音障害
・嚥下障害(液体が飲み込みにくい)
・舌萎縮:ー
・舌線維束性攣縮:ー
・咽頭反射:多くは温存
・軟口蓋反射:早期に消失温存
・下顎反射:亢進
《代表疾患》
・脳炎
・梅毒
・脳腫瘍
◆国試対策の参考書といえばコレ⇩
◆その他・参考書いろいろ⇩
◆動画でも解説しています⇩