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【第54回理学療法士国家試験】PM第36問:疼痛評価【解説】

問:疼痛の評価に用いられるのはどれか。2つ選べ

1.face scale

2.MAS

3.SLTA

4.VAS

5.WCST

 

出典:厚生労働省HP 第54回理学療法士国家試験問題
午後問題PDF

 

解説

1.face scale

現在の痛みを「にっこり笑った顔」「普通の顔」「しかめっ面」「泣き顔」までの様々な段階の顔を用意して、患者にどのぐらい痛むのかを示してもらう評価。

 

2.MAS

Modified Ashworth Scaleの略で中枢神経系疾患に起こりうる痙性麻痺を簡便に評価する指標

 0  筋緊張なし 
 1 

動作時に引っかかるような感じの後にその感じが消失または、

最終伸展域でわずかな抵抗感を認める

 1+

筋緊張は軽度亢進

可動域の1/2以下の範囲で引っかかる感じの後にわずかに抵抗感

 2 

可動域全域で筋緊張は亢進

他動運動は容易

 3 

筋緊張はさらに亢進

他動運動は困難 

 4   四肢は固く他動運動は不可能

 

 3.SLTA

Standard Language Test of Aphasiaの略で、標準失語症検査

全部で26項目。

「聴く」「話す」「読む」「書く」「計算」の5つの大項目に分類される。

 各問題の評価は「1~6」の6段階(下表参照)。

 6(完全正答)  スムーズに正答した
 5(遅伸完全正答)  遅れ、あるいはよどみがみられたが正答した
 4(不完全)  わずかに誤りがあった
 3(ヒント正答)

 段階6.5.4には達しなかったがヒントを与えられ完成した 

 2(関連)

 ヒントを与えられたあと、なお段階4に相当する誤りがあった。

 あるいは、ヒントで完成できなかったが一部は自力で正しく答えた

 1(誤答)  ヒントを与えられたあと、なお段階2に達しなかった

 

4.VAS

 Visual Analogue Scaleの略で、長さ10cmの黒い線(左端「痛みなし」、右端「想像できる最大の痛み」)を患者に見せて、現在の痛みがどの程度かを指し示す視覚的なスケール。

 

5.WCST

 Wisconsin Card Sorting Testの略で、「抽象的行動」と「セットの転換」に関する検査で、一般的には前頭葉機能検査法

赤、緑、黄、青の1~4個の三角形、星型、十字型、丸からなる図形のカードを示しながら、被験者の反応をみる検査(下イメージ図参照)。

検者は、被験者に対して色・形・数の3つの分類カテゴリーのいずれかに従って、1枚ずつカードを示します。被験者は、それがどのカテゴリーに属するのかを自分自身で類推し、反応カードを示します。 

 

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ということで、 答えは1.4