問:改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査<JDDST-R>の個人-社会領域で最も早く可能になるのはどれか。
1.手を洗ってふく。
2.簡単なお手伝い。
3.コップから飲む。
4.上着などを脱ぐ。
5.ビスケットを自分で食べる。
出典:厚生労働省HP 第54回理学療法士国家試験問題
【午前問題PDF】
解説
まず改訂日本版デンバー式発達スクリーニング検査<JDDST-R>について↓
英語名はRevised Japanese Version of Denver Developmental Screening Test
・1967年:アメリカのフランケンバーグとドッヅが発表
「デンバー発達スクリーニング検査(DDST)
・日本版デンバー発達スクリーニング検査:日本向けに標準化
・1983年:改訂され、現在広く使われている
・母子保健法に基づいた乳幼児健診でも使われる
・対象は生後から6歳まで
・A4版の用紙1枚で全体の発達像が一目で分かる。
・各項目の25、50、75、90%通過率が何歳何カ月であるか分かる。
・チェック項目は全部で104個。
下記4つの領域に分かれています。
・粗大運動領域:体が自由に動くようになる過程
・微細運動‐適応領域:手を使って道具を使えるようになるまでの過程
・言語領域:言葉を話すようになる過程
・個人‐社会領域:自分の判断で行動を決定するまでの過程
一例を表にします↓(赤字は今回の問題の選択肢)
粗大運動 | 微細運動 | 言語 | 個人-社会 | |
---|---|---|---|---|
1ヶ月 | 腕・足を左右対称に動かす | 顔を見つめる | ||
3ヶ月 | 声を出して笑う | あやし笑い | ||
4ヶ月 | 首のすわり | 両手をふれ合わせる | ||
5ヶ月 | 声のほうに振り向く | |||
6ヶ月 | 寝返り | 玩具をとろうとする | ||
7ヶ月 | 支えなしで座る | 自分で食べ物を口へ持っていく | ||
8ヶ月 | 積木を両手にとる | |||
10ヶ月 | 自分で起き上がれる | 親指を使ってつまむ | パパ、ママをいう | |
11ヶ月 | 伝い歩き | バイバイをする | ||
1歳 | 一語文 | |||
1歳2ヶ月 |
上手に歩く | コップから飲む | ||
1歳6ヶ月 |
簡単なお手伝い | |||
2歳 | 走る。階段をのぼる | 二語文 | 上着、ズボンを脱ぐ | |
3歳 |
1秒片足で立つ 三輪車をこげる |
3つの積木でトンネルを作る | 姓名をいう | 手を洗ってふく |
4歳 | 片足とび |
十をまねて十字を書く |
1人で衣服を着る | |
5歳 | 10秒片足で立つ | |||
6歳 | 口をまねて四角を書く |
表から、答えは5となります。
上記のように4つの領域に分けて表を作り、
重要な項目や過去に出題された項目を
自分で埋めて少しずつ頭に入れていくと良いかと思います。